加藤沙和子さん
卒業10年目
カナダ、バンクーバーの保育園勤務
インタビューは2025年7月
聞き手 西坂小百合

Q:現在カナダ、バンクーバーの保育園で勤務されているそうですが、1日の流れを教えて下さい
保育園は朝7:00からオープンしていて、私は9:00までに出勤します。
午前中9:30ごろにおやつを食べて、外遊び、サークルタイム(絵本、パネルシアター、歌、手遊びなど)ののち、昼食・午睡となります。14:30ごろからおやつ、外遊びとなり、16:00以降順次お迎えが来て帰ります。18:00が最終のお迎えで、延長は1分につき2ドル支払うことになります。
Q:延長1分につき2ドルって厳しいですね
2ドルのうち、1ドルはオフィスに、1ドルは担当保育士に入ります
Q:バンクーバーの保育園で働くまでの道のりについて教えて下さい
大学卒業して最初は埼玉県内の公立保育園で数年勤めました。同時にボランティアなどもしていたのですが、その後公立保育園を退職し、子育て支援のボランティアに数ヶ月携わった後、私立保育園で勤めました。その間にワーキングホリデーに行きたいという気持ちが高まって、カナダでのワーキングホリデーを決意しました。準備期間を経てカナダに行き、ホームステイをしながら最初の6か月間は語学学校に通いました。そのときに、カナダは、保育士、看護師、建設業従事者が不足していること、そのため保育士は永住権を取得するのに有利であることを知りました。そこで、カナダで保育士として働くための保育士資格の取得準備をすることにしました。
途中、エクアドル、メキシコ、ブラジルなどを旅行したりもしました。
Q:資格取得の準備について教えて下さい
大学に単位取得証明書を発行してもらったりして、資格を申請して、2024年9月から保育園で働き始めました。その前の数か月は、保育園でボランティアをしたり、「オンコール」と言って呼ばれたらスポットで働く、というような働き方もしました。保育園で働き始めてからも、土日はスムージー屋さんでアルバイトもしていました。
Q:どうやって保育園に就職したのですか
日本にもあるような転職・就職サイトに、自分のレジュメ(履歴書)を掲載すると、それを見たところから連絡が来て採用試験を受ける形になります。私は2つ保育園を受けて、今のところに決めました。
Q:担当しているクラスは?
私が持っている資格がECE(1year)で、3~5歳の子どもたちのクラスを担当します。日本と違って、新年度に一斉に進級するのではなく、誕生日が来たら次の学年のクラスに個別に進級するので、メンバーは入れ替わります。

Q:ECE(1year)とは?
ECE(Early Childhood Educator)は、3~5歳の子どもを担当することができる保育者の資格です。経験を積むとECE(5year)になります。こちらでは0~2歳の子どもを担当するにはITE(Infant Toddler Educator)という資格が必要なのですが、私が持っている日本の保育士の資格や、日本で保育士を取得するために履修した授業の単位では、この資格を取得することができません。カレッジなどで勉強して必要な単位を取得しなければならないので、今後はそのことも視野に入れています。
Q:カナダに行きたいと思ったきっかけはありますか?
私立保育園で働いていたときに出会った、ウズベキスタンの親子のことが印象に残っています。今でこそ外国にルーツのある家族など、多様な家族が当たり前ですが、その当時はその親子への関わりについて、園内でコンセンサスが得られなかったりすることがあり、難しさを感じました。外国にルーツのある家族をはじめとした多様な家族に対する問題意識が自分のなかで高まりつつあったのだと思います。
Q:大学時代に経験してよかったこと、学んでよかったことを教えてもらえますか
「さくらんぼ」の活動に参加して、親子と一緒に遊ぶことができたことがとてもよかったです。その後、保育士として働いたり、子育て支援に携わったときに、さくらんぼでの経験があったことで、自信をもって取り組むことができました。
Q:今後の見通しを教えて下さい
うまくいけば、近いうちに永住権の申請をしたいと思っていて、そのために必要な英語の力を磨いているところです。
