【授業紹介】教職論

 本年度の教職論では、学生の能動的な学びを促すために、授業内容と評価方法を工夫して行いました。授業では、6回にわたるカンファレンス(発表・質疑応答)を導入し、評価には加点制を取り入れることで、学生の主体性と協働性の育成をめざしました。学生には、各回のテキスト内容を精読したうえで、チームとして新たな《問い》を立て、その解決に至るまでの過程をより具体的に発表するよう指示しました。

 カンファレンスは1回につき2チームの発表とし、全12発表としました。チームは2~3名で構成し、発表に向けてチームで学修を進めることを促しました。発表は輪番制ではなく、エントリー制を取り入れました。各チームのエントリーは3回までとし、エントリーシートの内容が受理され、実際に発表(質疑応答を含む)を行うことができれば、加点対象としました。

発表の様子①
発表の様子②

【チームと取組の流れ】
① テキストを読み、エントリーする回を選定する。
② テキストを精読し、新たな《問い》を生成する。
③ 資料等を参照し、エントリーシート(「動機」「テキストの要約」「《問い》とその解決」)を作成する。
④ エントリーシートを提出する。
⑤ 発表チームを公表する。
⑥ 発表準備(パワーポイントとレジュメの作成)を行う。
⑦ 発表・質疑応答を行う。

発表の様子③

 学生からは、エントリーシートの作成や発表準備が大変であったという声が多く寄せられました。発表にまで至らなかった場合でも、エントリーシートを作成する過程で、チーム内で活発な議論を行うことができたようです。発表まで行うことができたチームからは、エントリーシートが受理されるまでの大変さとともに、発表後の質疑応答の際の緊張感が忘れられないという感想がありました。質疑応答に対して素早く応えられるようにする必要があり、そのための対応にも時間をかけて学修していた様子がうかがえます。

 学修記録を確認すると、1週間の教職論にかけた学修時間が記録されており、エントリーを行った回には、学修時間が増えていることがわかりました。

図:提出されたエントリーシート
図:学生の学習記録①
図:学生の学習記録②
図:エントリー結果