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【授業紹介】生徒・進路指導の理論と方法

 幼小コースを選択した2年生の学生が受講する授業。「生徒・進路指導の理論と方法」では、生徒指導提要をテキストに、生徒指導の基本的な考え方や個別の課題に関する生徒指導の方法等を学んでいきます。
 初めの3回は、教員が生徒指導の意義や方法、教科や特別活動での指導、チーム学校の考え方を伝えていきます。その後、個別の課題については、グループでテキスト内容をまとめるとともに、最近の傾向や実態、文部科学省等の指針や各学校の取組などについて、発表します(写真①)。
 グループごとに、事例を取り上げたりクイズ形式で考えたりするなど、さまざまな工夫を凝らして発表しています(写真②③)。
 今年は、ロイロノート・スクールを活用して、グループ発表後に、気づいたことや学んだこと、質問などを記入して、全体で共有しています(写真④)。

写真① 個別の課題 発表
写真② グループ討議

写真③ 保護者への電話連絡(演示)
写真④ 入力と共有

学生の振り返り①

いじめの定義は、初めは学校が事実確認していることが書いてあり、学校視点であったが、その後児童生徒の立場に立って判断するようになった。相手が苦痛を感じた時点でいじめと判断し、対応を早期からしていくことが大切だと学んだ。先生は知っているようで、児童のことを知らないことも多くある。表面上では問題がなくても、踏み込んでみると、実は悩んでいることがある。私が教師になったら児童にとって相談しやすい人、なんでも打ち明けられる人で在れるようになりたい。そのためには信頼関係だけでなく、話しやすい空気感などを心がけなくてはならないと思った。また、それでも教師に話せないこともあると思う。そのような時に友達や家族などに話せる人がいるように、誰にでも絶対に味方がいることを伝えられるような教師になりたい。

学生の振り返り②

今回の授業を通して、いじめという問題が非常に複雑であり、表面的に見える行動だけで判断することの危険性を強く感じた。いじめの定義が時代とともに変化していることや、子どもたちの発達段階によっても背景が異なることなど、教員として一人ひとりの子どもの立場に立った柔軟な対応が求められることを学んだ。

一方で、「いじめをどう見抜くか」「どのようにして早期発見・対応するか」について、具体的な方法が、まだ自分の中で明確になっていないと感じた。例えば、傍観者や観衆として関わる子どもたちの変化をどう察知し、担任としてどう声をかけていくべきか悩ましい。また、「居場所」や「絆づくり」の大切さは理解できたが、それを実際の学級経営でどう形にするか、まだイメージが湧いていない部分もある。今後の授業や実習を通して、理論と実践の橋渡しができるようにしていきたい。